音楽と社会フォーラムのブログ

政治経済学・経済史学会の常設専門部会「音楽と社会フォーラム」の公式ブログです。

フォーラム設立後、はじめてのパネルディスカッションが開催されました!

 激動の2012年もいよいよ暮れてまいりました。あわただしい年の瀬の今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。音楽と社会フォーラム事務局です。

 去る11月10日(土)、政治経済学・経済史学会秋季学術大会(於:慶應義塾大学三田キャンパス)において、その午前中すべてを費やし、音楽と社会フォーラムによる(社会政策学会労働史部会共催)パネルディスカッション「音楽が国境を越えるとき―近代における異文化接触―」が開催されました。興奮の当日からかなり時間が経過してしまいましたが、本年を締めくくる記事として、その模様を簡単ではありますが綴って見たいと思います。
 9時20分という早い時間からの開催でしたので、多くの方にご参加いただけるか心配しておりましたが、最終的には40名ほどのみなさまにご参加いただきました。大変な盛況で事務局としてはホッといたしました。はじめてお見受けする方々も多くおられました(ありがとうございます)。
 パネルは、まず司会の高橋一彦さんによるご報告者の簡単なご紹介を経て、井上貴子さんの趣旨説明から始まりました。それに続く井上貴子さん、井上さつきさん、小野塚知二さんによる3本のご報告は、若干の機材のトラブルがあり些か予定時間をオーバーいたしましたが、順調に進んでいきました。いずれも多様な音源および画像を駆使した、大変興味深いご報告であり、その内容は、この記事あるいは「大会報告要旨」ご参照いただければと思います。参加者のみなさまも聞き入っておられたそのさまざまな音楽をこの場でご紹介できないことが、非常に残念です。
 短い休憩を挟みまして、さらなる音源紹介をイントロに、瀬戸岡紘さんからコメントをいただきました。その刺激的な内容は、その後の議論を大いに喚起することになりました。それこそ短くまとめることが困難なほどに、多様な角度からの見解、質問が提示され、議論はひろがりをみせるばかりであり(予想はされていましたが)予定時間を越える結果となりました。内容については割愛させていただきますが、論点は「国境」の問題から始まり、最後はクラシック音楽の「衰退」へ至ったと記憶しております。激論が展開する場面もあり、司会者の高橋一彦さんには大変なご苦労をおかけしましたが、パネルの後、複数の方々から「面白かった!」とのご感想を頂戴しました。ご報告者をはじめとする関係者のみなさま、本当にお疲れ様でした。また参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました!

 一夜明けた大会2日目、11月11日のお昼休みに、本フォーラムの会合が行われました。スペシャルなゲストの方々にもご参加いただき(ありがとうございます!)、8名もの方々にお集まりいただきました。これまでの会合以上にさまざまな話題について「議論」がなされました。主題は、今後のフォーラムの方向性についてですが、これについては具体的な意見が多く出され、ある程度かたちが見えてきたように感じました。世話人が内容を取りまとめまして、あらためてメンバーのみなさまからのご意見をうかがい、ご協力をお願いすることになるかと思います。その際はどうぞよろしくお願いいたします。
 会合では、些か本フォーラムの主題からは距離のある話題も散見されましたが、議論はとどまるところを知らず、参加された中で幾人の方は三田の町へと向かったようです。パネルディスカッションに続き、本当にお疲れ様でした。

 
 いま、まさに暮れようとしております2012年には、本フォーラムが設立されてからはじめて、学会大会においてパネルディスカッションを開催することができました。同時に、大変「深い」内容の研究会を順調に開催することができました。本フォーラムにとって充実した年ではなかったか、と勝手に思っております。これもひとえにフォーラムのメンバーのみなさま、関係者の皆様のあたたかくも力強いご協力のおかげでございます。本当にありがとうございました。つたない事務局ではありますが、今後ともよろしくお願い申しあげます。

 どうぞ良いお年をお迎えください。