音楽と社会フォーラムのブログ

政治経済学・経済史学会の常設専門部会「音楽と社会フォーラム」の公式ブログです。

平成最後の日のご挨拶

雨が降りしきる寒い日の横浜です。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

長い長い連休の中、

平成という時代の終わりということで、さまざまな「振り返り」がなされている今日この頃です。

 

こうした「振り返り」をみていると、

筆者は昭和生まれの中年ですが、

平成で生きた時間の方が長いということをあらためて実感させられます。

 

本フォーラムが設立されたのは、2011年、すなわち平成23年の4月のことでした。

それから約8年の時が経過したことになります。

 

この間、さまざまなところで語られているように、

本フォーラムにとって一つの重要な研究対象である、

音楽産業を取り巻く状況も大きく変化したように思われます。

 

とりわけ、かつてはポピュラー音楽の(一つの)中心的な存在であった、

ロックの「退潮」が指摘される場合が多いように感じられます。

 

本フォーラムにおいても、これまでの「時代」あるいは成果を重視しつつも、

既存の枠組みにとらわれず、

多様な音楽を多様な視点から分析することが求められるように考えます。

 

さらに多くのみなさまのフォーラムへの参加、

あるいは研究会への参加を呼び掛けることで、

平成最後の日のご挨拶とさせていただきます。

 

今後とも本フォーラムをよろしくお願い申しあげます。

 

音楽と社会フォーラム事務局

第21回研究会、開催迫る!!

 いよいよ2018年度も終わりに近づき、新たな時代が幕あけしようとしております今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 本年最初の研究会となります、第21回研究会が明日開催されます!!

 
 あらためまして概要を以下に記します。

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        記

音楽と社会フォーラム 第21回研究会


テーマ:失われた音程

    ―中全音律平均律発生の根拠―

 

報告者:小野塚知二(東京大学


 

日時: 2019年3月30日(土)14:00〜


会場: 東京大学 本郷キャンパス 経済学研究科棟12階 第1共同研究室

http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_08_01_j.html
http://www.cirje.e.u-tokyo.ac.jp/about/access/campusmapj.pdf



 当日は休業日ですので、経済学研究科棟玄関を入って左側の帳面に時刻、ご氏名等を記帳してから、12階に上がって下さい。
 12階のエレヴェータ・ホールと廊下との間のドアは施錠されています。開始時刻前後は開けておきますが、それ以外の時間に来られる方は、第1共同研究室(03−5841−5536)へお電話下さい(携帯電話等でもつながります)。



 研究会終了後、懇親会も予定しております。

 
 なお、本研究会の後、本フォーラムの将来にとって、重要な議題が話し合われる予定です。ぜひお気軽にご参加いただき、忌憚のないご意見をいただければと思っております。
 
 なにとぞよろしくお願い申し上げます!!

 

 

第21回研究会の開催が決定しました!

 2月、それは大学関係者にとっては、忙しい季節です… みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 本年最初の研究会となります、 第21回研究会を下記の通り開催いたします!

 
 小野塚知二さん、お忙しい中、ご報告をお引き受けいただき、まことにありがとうございます!

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        記

音楽と社会フォーラム 第21回研究会


テーマ:失われた音程―中全音律平均律発生の根拠―

報告者:小野塚知二(東京大学


 

日時: 2019年3月30日(土)14:00〜


会場: 東京大学 本郷キャンパス 経済学研究科棟12階 第1共同研究室

http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_08_01_j.html
http://www.cirje.e.u-tokyo.ac.jp/about/access/campusmapj.pdf



 当日は休業日ですので、経済学研究科棟玄関を入って左側の帳面に時刻、ご氏名等を記帳してから、12階に上がって下さい。
 12階のエレヴェータ・ホールと廊下との間のドアは施錠されています。開始時刻前後は開けておきますが、それ以外の時間に来られる方は、第1共同研究室(03−5841−5536)へお電話下さい(携帯電話等でもつながります)。



 研究会終了後、懇親会も予定しております。

 
 研究会のご参加にあたっては、事前のご連絡などは不要です(もちろん参加費などはございません!)。
 
 遅れてのご参加、途中でのご退出も可能でございます。
 
 みなさま、お気軽に、そしてふるってご参加いただければと思います。

 

 どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

ブログのお引越しについてのごあいさつ

横浜は晴れておりますが、乾燥が心配な今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

2019年に入り、早1か月が経とうとしています。きっとお忙しい日々をお過ごしかと思います。

 

この度、音楽と社会フォーラムのブログは、2011年のフォーラムの設立、ブログの開設以来お世話になっていた「はてなダイアリー」の終了にともない、「はてなブログ」へと移行することとなりました。

 

アドレスは、

https://ongakuforum.hatenablog.com/

となります(と、ここで書いてもしょうがないですが…)。

 

以前に書かせていただきました記事、書いていただきましたコメントは、すべてこちらの新しいブログに引っ越してまいりました。

 

しばらくは、以前のブログも残るようで、旧ブログの記事のタイトルなどをクリックしていただくと、この新しいブログにやってくることができます。

現在は、「はてなダイアリー」の旧ブログのアドレスでこの新ブログに飛ぶようになっているようです。

 

これからも政治経済学・経済史学会(政経史学会)の音楽と社会フォーラムをどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

政経史学会秋季学術大会におけるパネル・ディスカッションについて その2

 急激に寒くなった横浜です。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 今回も引き続き、2018年度政治経済学・経済史学会(政経史学会)秋季学術大会の2日目、10月21日(日)の13:00〜15:30(於:一橋大学 本館2階26番教室) に行われた、本フォーラム主催のパネル・ディスカッション「音楽をとりあげる政治経済学的意義」の内容を紹介させていただきます。

 第二弾の今回は、井上貴子さん(大東文化大学)による第一報告「ポピュラー音楽研究の動向―音楽学社会学のアプローチから―」の要旨を掲載したします。

 原稿をお寄せいただいた井上さん、まことにありがとうございました。


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ポピュラー音楽研究の動向―音楽学社会学のアプローチから―

                             井上貴子(大東文化大学)


 音楽産業が政治経済学の継続的な研究対象ではなかった理由は、音楽場における経済関係は複雑で、音楽は商品として扱いにくいこと、音楽産業はメディアの技術発展と経営学的側面から探求されがちで、鳴り響く音楽に対する人々の感性を研究から排除することで客観性を担保し、主観的な美的価値を不問に付してきたためである。

 社会学は鳴り響く音楽を取り巻く諸側面、社会的機能、政治的有効性や市場性などに注目した。アドルノは、規格化された商品であるポピュラー音楽は大衆社会の規範的イデオロギーへの批判的契機を喪失しており、マスメディアは支配的文化様式を支持する従順な消費者としての大衆を再生産すると批判した。一方、カルチュラル・スタディーズは、ベンヤミンを解釈し、「アウラ」の喪失は芸術を儀式機能から解放し、支配的価値観を脅かすサブカルチャーを形成すると論じ、ポピュラー音楽を日常に潜む政治と権力に対する抵抗手段と解釈した。以上のように文化産業論には、規格化された商品の大量流通による選択肢の削減を否定的に捉えるアドルノ型と、技術発展が個人の解放と多様化をもたらすと肯定的に捉えるベンヤミン型の二つの傾向がみられる。
 
 音楽学は西洋芸術音楽の正典を学術的に研究する分野として発展したため、西洋芸術音楽でもオーセンティックな民俗音楽でもなく、音楽産業との不可分の関係にあるポピュラー音楽は、研究対象として本格的に取り上げられられず、研究方法もポピュラー音楽の分析にはほとんど役立たない。しかし、ポストモダンフェミニズムオリエンタリズム等の影響を受けたニュー・ミュージコロジーは、音楽をテクストとして読み解き、社会性や身体性に注目した。文化人類学と接合した民族音楽学は下層・民衆の音楽に注目し、世界各地に固有の音楽文化から多国籍に媒介された音楽文化の探求へと視野を広げていった。

 音楽産業の中核は鳴り響く音楽それ自体ではないため、従来の音楽学の貢献度はますます低下している。では、鳴り響く音楽の分析は音楽の政治経済学に貢献できるのか。そもそもポピュラーという枠組みとサウンド特性との関係は解明されたことがない。そのためには、従来型の音楽の骨組みの構造分析ではなく、音楽と心身との関係に注目し、鳴り響く音楽の血肉を分析することが重要である。音楽と美的価値・市場価値との関係の解明には、商品としての音楽に芸術的価値を見出さないアドルノ的な見方と音楽の価値は政治的に決定されるとするベンヤミン的見方を相対化し、音楽の市場価値は音楽それ自体の美的価値によって決定されないという点を確認する必要があるだろう。

政経史学会秋季学術大会におけるパネル・ディスカッションについて その1

 いよいよ師走が近づいてまいりましたが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 すでにお知らせしましたように、10月20日(土)・21日(日)に一橋大学で開催された政治経済学・経済史学会(政経史学会)秋季学術大会の2日目の21日(日)の13:00〜15:30、本館2階26番教室 において、本フォーラム主催のパネル・ディスカッション「音楽をとりあげる政治経済学的意義」が行われました。

 本ブログでは、今回からしばらく、大変興味深い議論が展開したこのパネル・ディスカッションの内容を紹介させていただきます。

 第一弾の今回は、河村徳士さん(城西大学)による本パネルの趣旨説明の要旨を掲載したします。

 原稿をお寄せいただいた河村さん、まことにありがとうございました。




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趣旨説明要旨
                            河村 徳士(城西大学


 本パネルの目的は、音楽を社会科学的な問題関心に基づいて考察するとき、どのような論点が重要になるのかということを論じることにある。文化史あるいは芸術史として音楽それ自体の歴史的な意義を問うことは重要な研究ではあるものの、このような研究素材が政治形態のあり方を論じる関心、および産業構造の変化を重視しながら社会変容を議論するような経済史の関心に即しても大切であることを導き出す試みである。
 
 第一の論点は、個々人の私的な存在意義が強まる近代社会においては、近代化の過程にまきこまれた、あるいは国家に帰属意識を抱いた、さらには何らかの諸運動に駆り立てられたといった人々の統合過程において、音楽が果たした役割が重視できるのではないかというものである。ただし、人々の統合に音楽の役割が期待され一定の効果があったとするこうした諸研究の多くは、歌詞を分析対象とする限界を抱えていたと考えられる。音が聞き手に与えた意義を分析対象とすることは難題であり、間接的な方法として歌詞などを題材に文字資料あるいは言葉の役割から音楽の意義が考察されてきたと考えられるものの、音が持つ意味を改めて思考の対象に加えながら音楽の役割を再考するきっかけを得たい。
 
 第二に、複製芸術として音楽の商品化が進んだことも近代の特徴であった。とりわけ音楽産業は、選択的なあるいは個性的な消費需要が増した時代的な特質を浮かび上がらせるうえで重要な産業の一つであることを意識して歴史的な分析を進めることを重視したい。音楽消費について供給側の創造と制作の過程にも注目し第一の点と対比させて論点を探れば、音楽産業の発展は非作為的なあるいは草の根的な音楽の需要と創造とによって促された点も重要であろう。電子工業技術の応用は、様々な記録媒体や再生装置を登場させ―レコード、CDなど―、さらには録音技術の向上によってポップスやロックミュージックなどの新しい表現行為あるいは素朴なかつ私的な表現行為を可能とした。多様な音楽の供給と需要が展開される条件は電子工業の発展を背景として充実していったと考えられる。

 第三に、心の欲望に関連させて、第一及び第二の点にわたる論点を加えると、作為的な音楽の利用および草の根的な音楽の創造と需要、双方の過程において、音という人の感性に訴える独特な音楽の役割が特殊な共感を導き出した可能性が考慮できる。社会主義運動の影響を強く受けたうたごえ運動は、意図せざる結果として素朴なあるいは自然発生的な合唱行為を拡散させ、1960年代後半以降に展開された様々なロックミュージックの商品化は、ジャンルという枠組みを介しながら創造者と聴衆のみならず聴衆同士のコミュニティの形成を促していった。こうしたコミュニティの形成は、近代社会において人と人とのつながりを、感性を介して実現すると同時に、創造の新しい可能性を模索する苗床として機能し音楽産業の発展をも後押ししたのである。

南インド音楽と料理の会、開催!!

 台風一過、日差しの強い神奈川県です。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 本フォーラムのメンバーであります、井上貴子さんより、南インド音楽と料理の会の開催のご案内が届きました。
 以下に概要を記します。


 みなさま、ふるってご参加いただければと思います。



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 この度、下記の通り、南インド音楽と料理の会を開催することになりました。

 今回は、本格的にたっぷりと音楽をお聞きいただいた後、南インドのヴェジタリアンの家庭料理を味わっていただく趣向となっております。

 詳細は以下のチラシをご覧ください。


 皆様のご来場をお待ち申し上げております。


Govinda’s presents
カッチェーリ・イン・ジャパン Vol.3 〜featuring 井上貴子南インドの古典音楽と料理〜

2018年10月27日(土) 音楽16:00〜/ 食事18:00〜

会場: 船堀 ・ ゴヴィンダス―野菜で作るインド料理の店―

東京都江戸川区 船堀2丁目23−4 ( 都営新宿線船堀駅から徒歩 3 分 )

料金:2,500円(食事込)

出演 :
井上貴子 / カルナーティック声楽、 チャンダン・ランガラージャン / バイオリン

荒井俊也 / ムリダンガム、サイ・カールティック・ナタラージャン / ガタム

竹原幸一 / モールシン

【ご予約・お問合せ】 morsing@hotmail.co.jp